厚生労働大臣メッセージ
第11回世界自閉症啓発デー(平成30年4月2日)に寄せて
4月2日は、国連で定められた「世界自閉症啓発デー」です。今年で11 回目を迎えます。また、我が国では、4月2日から8日まで
を「発達障害啓発週間」としています。この間、東京タワーや各地のランドマークを「癒やし」や「希望」などを表す青色でライトアップする「ライト・イット・アップ・ブルー」など、様々な啓発イベントが行われます。国民の皆様には、これらの啓発イベントを契機として、自閉症をはじめとする発達障害への理解を深めていただきたいと思います。
発達障害は、親のしつけや教育の問題ではなく、脳機能の障害によるものです。しかしながら、発達障害のある方の中には、その行動や態度が「自分勝手」、あるいは「変わった人」「困った人」と誤解され、生きづらさを感じながら生活している方もいらっしゃいます。発達障害に対する正しい理解が広まれば、周囲の方の接し方も変わり、そうした生きづらさも緩和されると考えています。
平成28 年に施行された改正発達障害者支援法には、乳幼児から高齢期までライフステージを通じた切れ目のない支援を実施することや、家族なども含めたきめ細やかな支援を推進し、身近な場所で支援が受けられる体制を構築することなどが明記されました。
この法律の趣旨を踏まえ、各自治体に、医療、保健、福祉、教育、労働等の関係機関が連携し、地域の実情に応じた発達障害支援体制の整備について話し合いを進める場を設置するよう促してまいります。また、発達障害のある方やその家族への支援については、今年度から、身近な市町村でピアサポートなどを受けられるようにするための措置を講じました。さらに、子ども子育て支援や教育等の分野でも支援が適切に行われるよう、関係府省と連携し、発達障害のある方がその力を発揮できる機会を増やしてまいります。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
平成30年4月2日 厚生労働大臣 加藤 勝信