世界自閉症啓発デー  
 
 

世界自閉症啓発デー2021・メッセージ [目次]

国連事務総長メッセージ (2021.04.02)

国連事務総長メッセージ


 世界自閉症啓発デーによせて
 
 東京で開催される世界自閉症啓発デーのイベントに参加するすべての方々にご挨拶できることを嬉しく思います。新型コロナウィルス感染症の終息に向けて世界中が協力している中で、障害のある方を含むすべての方々の貢献を認める、より包括的で、より身近な世界を作り出すことが主要目標の一つになっています。

 新型コロナウィルス感染症というこの危機は、新たな障害や課題を生み出しました。しかし、世界経済を回復させる努力によって、多様性、一体性、公正を現実のものとするために、職場環境を考え直す機会を得ることができました。

   また、この回復の過程において、自閉症の方々が能力を活かす機会を十分に与えられていることを保証するために、教育やトレーニングに関する現在の制度を再考するチャンスです。

 古い習慣を壊すことは極めて重要です。自閉症の方々が平等に適切な仕事に就くためには、合理的な配慮とともに、実現可能な環境を作り出すことが必要です。

 持続可能な開発のための2030 アジェンダを推進する上で、本当の意味で誰ひとり取り残さないためには、自閉症の方々を含む障害のあるすべての方々の社会的、文化的、経済的生活への参加を確かなものにすることによって、その権利を保障する必要があります。

 私たちは、この危機を乗り越え、すべての方々にとってよりよい世界を作り出すための革新的な解決策を見つけるために、障害のあるすべての方々や代表機関とともに尽力していきたいと思います。


2021年4月 東京 国連事務総長 アントニオ・グテーレス  

            (世界自閉症啓発デー・日本実行委員会事務局による仮訳) 

厚生労働大臣メッセージ (2021.04.02)

厚生労働大臣メッセージ

 
 第14回世界自閉症啓発デー(令和3年4月2日)に寄せて
 
 はじめに、新型コロナウイルス感染症により日常生活が様変わりする中で、自閉症をはじめとする発達障害のある方々の生活を日々支えておられるご家族の皆様、地域で支援に携わっている関係者の皆様に心から敬意を表します。
 毎年4月2日は、国連の定める「世界自閉症啓発デー」です。今年で制定から14回目を迎えます。また、我が国では4月2日から8日までを「発達障害啓発週間」としています。
 未だ新型コロナウイルス感染症の状況が予断を許さない中ではありますが、日本自閉症協会をはじめとする関係団体の皆様のご尽力により、インターネットによる配信の活用など開催方法を工夫した上で、今年も、関連イベントが開催できますことに改めて御礼を申し上げます。
 関連イベントとして、東京タワーや全国各地のランドマークを「癒やし」や「希望」などを表す自閉症のシンボルカラーである青色でライトアップする「ライト・イット・アップ・ブルー」などが行われます。国民の皆様には、こうしたイベントを契機として、自閉症をはじめとする発達障害への理解を深めていただきたいと思います。

 発達障害は、生まれつきの脳機能の障害によるもので、親のしつけや教育が原因ではありません。その特性は一人ひとり様々であり、自分の得意なことを活かして活躍されている方が数多くおられます。
 一方で、周囲の理解が十分でないことによって、その行動や態度が「自分勝手な人」、「変わった人」などと誤解され、生きづらさを感じながら生活している方もおられます。発達障害に対する正しい理解が社会に広まれば、周囲の方の接し方も変わり、そうした生きづらさも軽減されると考えています。

 発達障害者支援法では、乳幼児期から高齢期までのライフステージを通じた切れ目のない支援を実施することや、家族なども含めたきめ細かな支援を推進し、身近な場所で支援が受けられる体制を構築することなどが明記されています。

 厚生労働省においては、この法律の趣旨も踏まえ、ライフステージに対応する一貫した支援を行うため、各都道府県等に設置される発達障害者支援センター等において、専門人材の配置により、関係機関との連携や困難事例等への対応など地域支援機能を強化しています。また、自治体を通じて、発達障害のある方の
御家族や御本人に対し、ペアレントトレーニングやペアレントプログラムといった発達障害の特性の理解や適切な対応等に係る研修等の実施や、ワークショップ等の開催など青年期の発達障害のある方の居場所づくりに取り組んでいます。
 引き続き、こうした自治体を通じた取組を推進するとともに、子育て支援や教育等の分野でも適切な支援が行われるよう、関係府省と連携し、発達障害のある方がその力を発揮できる機会を増やしてまいります。

 今後とも、皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
 
 
令和3年4月2日 厚生労働大臣 田村 憲久
 
 

文部科学大臣メッセージ (2021.04.02)

文部科学大臣メッセージ

 
  「世界自閉症啓発デー」に当たっての文部科学大臣メッセージ

 4月2日は、国連で定められた「世界自閉症啓発デー」です。また、我が国では、4月2日から8日までの1週間を「発達障害啓発週間」とし、自閉症をはじめ、発達障害についての正しい理解が進むよう啓発活動に取り組んでおります。

 文部科学省では、発達障害をはじめ、障害のある方が一生を通じて自らの可能性を追求し、その個性や能力を生かして活躍できるよう、学校教育、生涯学習、文化芸術、スポーツ等の各分野において、省内はもちろんのこと、厚生労働省等関係省庁とも連携し、横断的・総合的に関連施策を推進しております。特に、発達障害支援については、3年前に制度化された高等学校における通級による指導をはじめ、その一層の充実・整備を図っているところです。
 
 この1年、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、私たちの日常生活は大きく変わりました。学校現場も例外ではありません。過去に例のない対応を余儀なくされている学校をしっかりと支え、全ての子供たちの学びを保障するとともに、発達障害を含め、障害のある子供たち一人一人に応じた、適切な指導及び必要な支援を行えるよう引き続き必要な施策を講じてまいります。

 また、本年4月から、全国の児童生徒が1人1台端末環境での学びをスタートし「GIGAスクール元年」を迎えるほか、小学校における35人学級を段階的に実現してまいります。こうした、ICTの活用と少人数学級を車の両輪として、全ての子供たちの可能性を引き出す、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を実現する「令和の日本型学校教育」の構築を進めてまいります。

 結びに、この「世界自閉症啓発デー」や「発達障害啓発週間」が、全ての教育関係者等にとって、発達障害等についての理解を深め、本人や保護者の方々の気持ちに寄り添った支援について真摯に考え、実践する契機となり、障害の有無に関わらず誰もがその能力を発揮し、共生社会の一員として共に認め合い、支え合い、誇りを持って生きられる社会の実現につながっていくことを強く期待いたしまして、私からのメッセージといたします。
 
 
令和3年4月2日 文部科学大臣 萩生田 光一